2015年11月12日木曜日

S・Yairi 矢入貞雄氏のナイロンギターに関して。

ナイロンギター歴は、まだ5年目。オークションで色々物色してきました。
Webサイトでは、矢入貞雄氏のナイロンギターに関して、為書きラベルとNOラベルの質の違い(60年代後半から輸出用に大量生産を行ったあとのギターがNOで記され、それ以前の手工品は為書きラベル)と述べているところもあります。

色々物色する中で、矢入貞雄氏のナイロンギターも候補に挙がり2本所有しています。一本は為書きラベルの『神』で、もう一本はNo350です。

為書きラベルは上から、聖・神・天・地とクラス分けされていたようです。聖と神はクラスが逆かもしれません。ただ、オークションで他の為書きラベルのギターを眺めていると、製造年ごとに木材が大きく異なり、明らかにマホガニーで作られているギターが『天』になっていたり、メープルで作られたものは『天』『地』両方に存在します。

この現象がちょっと不可解で、誰かが価格操作のためラベルの張替えを過去に行ったのではないか?疑いを持ち始めています。

僕の持っている『天』は、トップは単板ですがサイド・バックはハカランダの合板でした。『聖』は、過去見た範囲ではハカランダおよびローズウッド。ローズウッドの『聖』はオール単板の可能性がありますが、確認はできていません。

60年代に銀座や新宿・新橋などでYairiのギターを持っている流し(バーやクラブ・キャバレーを回りお客のリクエストでギターの伴奏をする商売)は一流だと言われたそうです。

一方Web情報では部の悪いNoラベルのNo350は、トップ単板サイド・バックはサペリ・マホガニーの単板仕様になっています。

この仕様から考えて、Noラベルと為書きラベルの間に質の違いは無いように思えるのです。

ただ単に、国内向けか海外向けかの違いのように思います。また70年代中頃まで、同じ型番の製品でも年ごとに使われる素材が変わることは他のメーカーでもよくある事のようです。

それでも矢入貞雄氏のオークションに現れるギターは素材のばらつきが大きすぎます。独特のヘッドのデザインなので矢入貞雄氏の作には間違いないのですが、ラベル張替えの品には気を付けてください。

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